投稿者: coffee.auto.1973@gmail.com

  • 税額控除

    「税額控除」は、所得税計算の最終段階で登場する、最も強力な節税手段です。

    これまでの「所得控除」が「税率を掛ける前の所得」を減らすものだったのに対し、「税額控除」は計算された「税金そのもの」から直接引き算します。 つまり、1万円の控除があれば、そのまま手取りが1万円増えるという非常にインパクトの大きい項目です。


    1. 代表的な税額控除

    FP3級の試験や実務で必ず押さえておくべきなのは、以下の3つです。

    控除名内容・ポイント節税効果
    住宅ローン控除住宅ローンを利用してマイホームを取得した場合。年末ローン残高の0.7%(原則)を税金から直接マイナス。
    配当控除配当所得を「総合課税」として申告した場合。配当所得の金額の原則10%(または5%)をマイナス。
    住宅耐震・省エネ改修自宅の耐震や断熱改修、バリアフリー化をした場合。標準的な工事費の一定割合をマイナス。

    2. 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)

    個人が最も恩恵を受ける税額控除の代表格です。

    • 適用期間: 原則13年間(新築の場合)。
    • 条件: * 床面積が50m^2以上(所得制限により40m^2以上の場合あり)。
      • 合計所得金額が2,000万円以下。
      • 借入金の償還期間が10年以上。
    • 特徴: 所得税から引ききれない場合は、翌年の住民税からも一定額が差し引かれます。

    3. 配当控除(二重課税の調整)

    これは「会社が法人税を払った後の利益を配当しているのに、もらった個人にまた所得税をかけるのは二重課税だ」という考えに基づいた調整です。

    • 条件: 配当所得を「申告分離課税」ではなく**「総合課税」**で申告した場合のみ適用。
    • 算盤の注意点: 総合課税にすると累進税率で税率が上がるため、配当控除のメリットと天秤にかける必要があります。

    4. 渋沢栄一的「税額控除」の意味:国家の奨励金

    渋沢栄一は「民間の活力が国を豊かにする」と信じていました。

    税額控除は、国が特定の行動(家を買う、環境を良くする、投資をする)を後押しするための**「奨励金」**としての性格を持っています。

    「算盤を正しく弾き、国の意図(制度)を賢く利用することは、家計を助けるだけでなく、国の施策に協力することでもある。」

    住宅ローン控除で家を建てることは建築業界を潤し、配当控除があることで投資を促進する。こうした「制度の裏にある大きな流れ」を掴むのが、真のタックスプランニングです。


    5. 計算の最終順序(フィニッシュ!)

    これまでの学びをすべて繋げると、こうなります。

    1. **所得税額(復興特別所得税込み)**を算出。
    2. そこから税額控除を直接引く。
    3. 引いた後の金額が、「あなたが最終的に納める税金」

    注意: 税額控除は「税金がゼロ」になるまでしか引けません(還付金はあくまで自分が納めた税金の範囲内です)。


    まとめ:所得控除と税額控除の違い

    項目所得控除(15種)税額控除
    引くタイミング税率を掛ける税率を掛けた
    引き算の対象所得(儲け)税金そのもの
    節税効果控除額 × 税率控除額そのもの

  • 税率をかけて税額を出す

    「課税所得金額」に対して税率を適用しますが、日本の所得税は**「超過累進税率」**という、稼げば稼ぐほど税率が段階的に上がる仕組みを採用しています。


    1. 所得税の速算表(5%〜45%の7段階)

    FP3級の試験や実務で必ず使うのが、この「速算表」です。課税所得の「全額」に高い税率がかかるのではなく、**「超えた分だけ」**に高い税率がかかります。

    課税される所得金額(A)税率控除額(B)
    195万円以下5%0円
    195万超 〜 330万円以下10%97,500円
    330万超 〜 695万円以下20%427,500円
    695万超 〜 900万円以下23%636,000円
    900万超 〜 1,800万円以下33%1,536,000円
    1,800万超 〜 4,000万円以下40%2,796,000円
    4,000万円超45%4,796,000円

    計算式

    所得税額 = 課税所得金額 x 税率 – 控除額

    なぜ「控除額」を引くの?

    例えば所得400万円の人が全額に20%をかけると80万円ですが、本来は「195万までは5%」「330万までは10%」と階段状に計算すべきです。その「階段の差額」をまとめて調整してくれるのが、この便利な「控除額」です。


    2. 忘れてはいけない「復興特別所得税」

    2011年の東日本大震災からの復興財源として、2037年まで上乗せされる税金です。

    • 税率: 算出した所得税額の 2.1%
    • 計算式: 所得税額 x 1.021

    この2.1%を掛け忘れると正しい計算にならないことがあるので注意が必要です。


    3. 分離課税グループの税率(別枠計算)

    「総合課税」以外の分離課税グループは、上記の速算表を使わず、それぞれの**「固定税率」**で計算します。

    対象所得税率(復興税抜)備考
    退職所得速算表(総合と同じ)分離して計算するが、税率は速算表を使う。
    山林所得5分5乗方式所得を5で割り、税率をかけ、5倍する。
    株式等の譲渡15%住民税5%と合わせて20%。
    土地建物の譲渡(長期)15%所有5年超の場合。
    土地建物の譲渡(短期)30%所有5年以下の場合。

    4. 渋沢栄一的「累進課税」の道理

    渋沢栄一は「富の平均」を理想とし、富める者が社会を支える仕組みを肯定しました。

    「多くを得た者は、その一部を公の利益(国家)に還すのが道理である」

    この超過累進税率は、まさに「担税力(税金を負担する力)」に応じた公平な算盤です。所得が低い人には低い税率を、高い人には高い税率を適用することで、社会全体のバランスを保とうとしています。

    あなたが計算しているその数字は、自分が社会の一員としてどれだけ貢献しているかを示す「通知表」のようなものかもしれません。


    5. まとめ:税額算出の3ステップ

    1. 課税所得金額を速算表に当てはめる。
    2. 所得税額を算出する(×税率 - 控除額)。
    3. 復興特別所得税を忘れずに加算する(×1.021)。

  • 課税標準の計算(総合課税か分離課税か)

    「課税標準(かぜいひょうじゅん)」の計算は、10種類に分けた所得を**「合体させるもの(総合課税)」「バラバラに計算するもの(分離課税)」**に仕分ける工程です。

    の仕分けを間違えると後の税率計算がすべて狂ってしまうため、非常に重要なポイントになります。


    1. 総合課税と分離課税の仕分け

    日本の所得税は、原則として「全部まとめて税率をかける」総合課税ですが、特定の所得については「それだけで計算する」分離課税が適用されます。

    ① 総合課税(まとめてドン!)

    以下の所得はすべて合算し、その合計額に対して**超過累進税率(5%〜45%)**を適用します。

    • 利子所得(一部)
    • 配当所得(原則)
    • 不動産所得
    • 事業所得
    • 給与所得
    • 譲渡所得(ゴルフ会員権、金地金など)
    • 一時所得
    • 雑所得(公的年金、副業など)

    ② 申告分離課税(別枠で計算!)

    他の所得とは混ぜず、それぞれ独自の税率で計算します。主に「発生が一時的」だったり「政策的に税率を固定したい」ものが該当します。

    • 山林所得(5分5乗方式)
    • 退職所得(退職所得控除+1/2)
    • 譲渡所得(土地・建物)(所有期間5年で税率が変わる)
    • 譲渡所得(株式等)(一律 約20%)
    • 利子所得(特定公社債など)

    2. 課税標準を出すための「3つの合流地点」

    分類と損益通算が終わったら、以下の3つの「箱」に数字をまとめます。

    A. 総所得金額(総合課税の合計)

    総合課税グループの所得をすべて足したもの。

    • ※一時所得と譲渡所得(総合)は、**「1/2した後の金額」**を足すことに注意!

    B. 退職所得金額

    退職金のバケツ。他の所得とは一切混ぜません。

    C. 山林所得金額

    山林のバケツ。これも独立しています。


    3. なぜ「分離」させるのか?(算盤の合理性)

    もし分離課税がなかったらどうなるでしょうか。

    例えば、長年住んだ家を売って3,000万円の利益(譲渡所得)が出た年に、それを給与所得と合算して総合課税にすると、税率が最高の45%に達してしまいます。

    これでは「たまたま大きな収入があっただけなのに、半分近く税金で持っていかれる」ことになり、生活が成り立ちません。

    渋沢栄一が重んじた「公平な社会」を作るためには、**「経常的な稼ぎ(給料など)」「一生に数回の特別な稼ぎ(退職金や家売却)」**を同じ算盤で叩いてはいけないのです。


    4. 「課税標準」の要注意ポイント

    • 利子所得: 銀行預金の利子は、原則として「源泉分離課税」といって、銀行が税金を引いて終わりなので、私たちが計算する「課税標準」には含まれません。
    • 配当所得: 総合課税として合算することもできますが、あえて分離課税を選ぶこともできます(申告不要制度など)。
    • 一時所得の1/2: 総所得金額を計算する「前」に、一時所得を半分にするのを忘れないようにしましょう。

    5. まとめ:計算のゴール

    1. 総合課税の所得を全部足す(=総所得金額)
    2. そこから**所得控除(15種類)**を引く
    3. 残った金額(=課税総所得金額)に税率を掛ける!

    この「2」のステップで引く所得控除は、まず「総所得金額」から引き、引ききれない場合は「山林所得」や「譲渡所得(分離)」から引くという順番も決まっています。

  • 15種類の所得控除

    所得控除は、所得税を計算する際に「それぞれの生活事情(家族構成や病気、災害など)」に合わせて所得から差し引いてくれる、いわば**「税金の割引枠」**です。

    15種類の控除を、**「物的控除(支出に関するもの)」「人的控除(人に関するもの)」**に分けて整理します。


    1. 物的控除(7種類):何かを支払った時の控除

    支出した金額やその内容に応じて受けられる控除です。

    控除名内容・ポイント控除額の目安
    雑損控除災害、盗難、横領による損害。一定の計算式(資産の10%超など)
    医療費控除自分や家族のために払った医療費。(支払額-保険金)-10万円 (上限200万)
    社会保険料控除健康保険、厚生年金、iDeCo(※)など。支払った全額
    小規模企業共済等掛金控除iDeCoの掛金など。支払った全額
    生命保険料控除一般・個人年金・介護医療の3枠。最大12万円(所得税)
    地震保険料控除地震保険の掛金。最大5万円(所得税)
    寄附金控除ふるさと納税、国への寄附など。(寄附額-2,000円) ※所得の40%が上限

    セルフメディケーション税制:医療費控除の特例。特定のドラッグストア薬購入が年間1.2万円超で適用(医療費控除と選択適用)。


    2. 人的控除(8種類):家族や本人の状況による控除

    「誰を養っているか」「本人がどんな状況か」で決まる固定額の控除です。

    控除名対象・条件控除額(所得税)
    寡婦控除夫と死別・離婚した一定の女性。27万円
    ひとり親控除未婚を含む、生計を共にする子がいる親。35万円
    勤労学生控除働きながら学ぶ学生(所得制限あり)。27万円
    障害者控除本人、配偶者、扶養家族が障害者の場合。27万 / 40万 / 75万
    配偶者控除所得48万以下の配偶者がいる場合。最大38万円 (本人の所得制限あり)
    配偶者特別控除配偶者の所得が48万超〜133万以下。38万〜1万(段階的に減少)
    扶養控除16歳以上の親族を養っている場合。38万 / 48万 / 58万 / 63万
    基礎控除納税者全員(合計所得2,400万以下)。48万円

    3. 渋沢栄一的「控除」の見方:算盤の慈悲

    渋沢栄一は「富の分配は公平でなければならない」と考えました。この15種類の控除は、一見複雑ですが、**「弱きを助け、個別の事情を汲み取る」**という国家の道徳(論語)が算盤(税制)に組み込まれた姿です。

    • 基礎控除は、人間が生きていくための「最低限の生活費」。
    • 医療費控除は、病気という「予期せぬ不運」への配慮。
    • 社会保険料控除が全額引けるのは、将来への備えを国が「奨励」しているからです。

    これらを「単なる記号」として覚えるのではなく、「なぜこの控除があるのか」という背景を理解することで、FPの知識は生きた知恵になります。


    4.間違いやすいポイント

    1. 扶養控除の年齢: 16歳未満の子どもは「児童手当」があるため、扶養控除の対象外(0円)。
    2. 配偶者控除の年収: 「103万円」は給与収入の場合。所得に直すと「48万円」。
    3. 社会保険料控除: 生計を一にする「家族の分」を払った場合も、自分の控除にできる。
    4. 火災保険: 地震保険料控除はありますが、火災保険単体では控除されません

    扶養控除の金額は、年齢や同居の有無によって4つの金額に分かれており、FP3級試験でも実務でも「もっとも混乱しやすい箇所」の一つです。

    Googleドキュメントに貼り付けられるよう、**「なぜその金額なのか」の理由(ストーリー)**を添えた年齢早見表を作成しました。


    参考:扶養控除の年齢別・金額早見表

    扶養控除の判定は、その年の**「12月31日時点」**の年齢で行います。

    区分年齢(12/31時点)控除額(所得税)覚え方のポイント・理由
    (対象外)16歳未満0円中学生以下。児童手当があるため、控除はなし。
    一般の扶養親族16歳 〜 18歳38万円高校生など。ここから扶養控除がスタート。
    特定扶養親族19歳 〜 22歳63万円大学生の時期。学費がかかるので**「最高額」**。
    一般の扶養親族23歳 〜 69歳38万円大学卒業後や親など。基本の金額に戻る。
    老人扶養親族70歳以上48万円おじいちゃん、おばあちゃん世代。
    (同居老親等)70歳以上(同居)58万円同居している親。介護等の負担を考慮し10万加算

    1. 渋沢栄一的「数字の裏にある事情」

    渋沢栄一は、数字(算盤)の裏にある「人の営み」を大切にしました。この金額の差は、まさに人生のステージごとの「家計の苦しさ」を国が算盤で弾いた結果です。

    • 63万円(大学生): 渋沢が多くの学校を支援したように、教育には金がかかります。だからこそ、国はここを一番手厚く(63万)設定しています。
    • 58万円(同居の親): 家族が共に住み、敬う(論語の精神)ことを支えるための加算です。

    2. 【暗記用】一発で覚える「数字の階段」

    試験直前は、以下の**「38」**を基準にした階段で覚えるのがコツです。

    1. 基本は「38(さんぱち)」:高校生も、卒業後の子も、70歳未満の親も。
    2. 大学生は「黄金の63(むざん)」:学費が「無残(63)」にかかると覚える。
    3. お年寄りは「幸せの48(しあわせ)」:70歳を超えたら「しあわせ(48)」。
    4. 同居なら「プラス10」:老人(48)と一緒に住むなら「58(ごっぱち)」。

    3. 注意すべき「落とし穴」

    • 16歳未満は0円: 子どもが2人(10歳と17歳)いる場合、控除できるのは17歳の分(38万)だけです。
    • 所得制限: 扶養される本人の合計所得金額が48万円以下(給与収入のみなら103万円以下)である必要があります。

  • 損益通算(赤字の相殺)

    損益通算(そんえきつうさん)は、「もっとも強力な節税テクニック」の一つです。

    一言でいうと、**「あるビジネスで出た赤字を、他のビジネスの黒字から引き算して、全体の税金を安くすること」**です。


    1. 損益通算ができる所得は4つだけ!

    10種類ある所得のうち、赤字を他の所得とぶつけられるのは**「不・事・山・譲」**の4つだけです。これ以外(例えば副業の雑所得など)で赤字が出ても、他の所得から引くことはできません。

    略称所得の種類覚え方のコツ
    不動産所得大家さんの家賃収入の赤字。
    事業所得本業の商売で出た赤字。
    山林所得山の伐採・譲渡で出た赤字。
    譲渡所得資産を売って損が出た場合。

    合言葉は「富士山の上(ふじさんじょう)」

    試験ではこの4つを言えるかどうかが生死を分けます。


    2. 損益通算の「禁止ルール」に注意!

    「富士山の上」であっても、何でも引いていいわけではありません。FP3級でよく狙われる**「引けない赤字」**があります。

    • 不動産所得の赤字のうち「土地」の取得に要した借入金の利子
      • 建物分の利子は引けますが、土地分の利子は「損益通算」の対象外です。
    • 生活に通常必要でない資産の譲渡損失
      • ヨット、別荘、競走馬、1個30万円超の貴金属などの売却損は、他の所得から引けません。
    • 株式等の譲渡所得の赤字
      • 原則として、株の赤字は「株の利益(配当含む)」としか相殺できず、給与所得などとは切り離されています(分離課税のため)。

    3. 損益通算の計算順序(2段階ステップ)

    計算には決まった順番があります。パズルのように組み合わせていきます。

    1. 第1次通算:
      • 「不動産・事業」の赤字を、まず「給与・雑」などのグループ(総合課税の他所得)と合算。
    2. 第2次通算:
      • それでも引ききれない赤字がある場合、「譲渡・一時」の所得から差し引く。
    3. 第3次通算:
      • 山林所得や退職所得がある場合、そこからさらに差し引く。

    4. 渋沢栄一的「失敗の活かし方」

    渋沢栄一は「逆境の中にも、次なる成功の種がある」と考えました。

    損益通算という制度は、まさに経済活動における「失敗(赤字)」を、社会全体(納税システム)として「次への投資」として認めてくれる仕組みです。

    新しい事業(事業所得)に挑戦して赤字が出たとしても、それを本業(給与所得)の税金と相殺することで、挑戦のコストを抑えることができます。

    算盤の知恵:

    「赤字=損」とだけ捉えるのではなく、損益通算を活用して**「税務上の還付金」という形でキャッシュを回収する**こと。これが渋沢が重んじた、逆境における「知恵」の出しどころです。


    5. まとめ

    • 損益通算できるのは: 不動産、事業、山林、譲渡(土地建物以外)。
    • できないのは: 雑所得(副業)、利子所得など。
    • 特殊ルール: 土地取得の借入金利子は、不動産所得の赤字計算には含められるが、損益通算(他所得との相殺)には使えない。

  • 所得を10種類に分ける

    所得を10種類に分けるというルールは、日本の所得税法の根幹です。これらは「お金の性質」や「稼ぐまでの苦労」を考慮して設計されています。


    1. 所得の10種類一覧表

    まずは、全体像を一覧で把握しましょう。

    所得の種類内容覚え方・ポイント
    利子所得預貯金、公社債の利子「貯蓄」。原則20.315%の源泉分離課税。
    配当所得株式の配当、投資信託の分配金「投資」。総合課税と分離課税を選べる。
    不動産所得地代、家賃、権利金など「家主」。赤字は損益通算(ふ・じ・さん・じょう)が可能。
    事業所得農業、商工業、フリーランスの売上「商売」。青色申告で最大65万円控除。
    給与所得サラリーマンの給料、ボーナス「労働」年収 - 給与所得控除(概算経費)。
    退職所得退職金、一時金「老後」。分離課税 + 1/2課税で最も優遇される。
    山林所得5年超所有した山林の伐採・譲渡「林業」。5分5乗方式という特殊計算。
    譲渡所得土地、建物、ゴルフ会員権の売却益「売却」。所有期間(5年)で長期・短期に分かれる。
    一時所得懸賞、満期保険金、競馬の払戻金「偶然」50万円の特別控除があり、残額を1/2する。
    雑所得年金、副業(規模小)、仮想通貨「その他」。他の9種に該当しないものすべて。

    2. なぜ10種類も分かれているのか?(3つの正義)

    一律に「収入」としてまとめないのは、以下の**「公平性」**を保つためです。

    1. 経費の性質が違う:お店の売上(事業所得)は「仕入れ」を引く必要がありますが、給料(給与所得)は実費の計算が難しいため「給与所得控除」という概算で引くなど、実態に合わせています。
    2. 発生する頻度が違う:毎月入る「給料」と、一生に数回の「家を売ったお金(譲渡)」を同じ税率で合算すると、大きな収入があった年だけ莫大な税金がかかってしまいます。
    3. 社会的な守り:老後のための「退職金」や「年金」には税金をかけすぎないよう、別枠で優遇措置(退職所得控除など)を設けています。

    3. 特殊な所得①山林所得:「長い年月をかけて育てる」という特殊性

    山林所得が独立しているのは、林業が**「収穫までに30年〜50年という極めて長い年月がかかる」**からです。

    • 5分5乗方式: 50年分の成果を1年分の所得として計算すると、累進税率で半分近く税金で持っていかれます。これを防ぐため、「所得を5分割した額に税率をかけ、出た税額を5倍する」という魔法の計算(低い税率を適用させる仕組み)が使われます。
    • 国土保全: 税負担を軽くすることで、山を世話し続けるモチベーションを維持させ、国土を守るという国家政策の意味もあります。

    山林所得が「長い年月をかけて育てる」という特殊性から独立しているように、他にも**「計算方法や税率が非常にユニークな所得」**がいくつかあります。

    FP3級の試験や実務で「特殊だ」と感じる代表格は、退職所得譲渡所得(土地・建物)一時所得の3つです。Googleドキュメントに「特殊所得の御三家」として追記しましょう。


    3. 特殊な所得②退職所得:10種類の中で「最強の優遇」

    退職金は「老後の生活の糧」であり、長年の功労報償としての性格が強いため、他の所得とは比べものにならないほど税金が安くなる仕組みになっています。

    • 分離課税: 他の所得(給与など)とは混ぜずに、単独で計算します(累進税率の激化を防ぐため)。
    • 強力な控除: 勤続年数に応じて「退職所得控除」が設定されており、20年超勤めると1年あたり70万円も控除が増えます。
    • 1/2課税: 控除を引いた後の金額を、さらに**「半分(1/2)」**にしてから税率を掛けます。

    3.特殊な所得③ 譲渡所得(土地・建物):所有期間で税率が激変

    通常の譲渡所得(ゴルフ会員権など)は他の所得と合算(総合課税)しますが、**「土地や建物」**を売った場合は特別です。

    • 申告分離課税: 他の所得に関わらず、独自の固定税率で計算します。
    • 長期と短期の壁: 売却した年の1月1日時点で、所有期間が**「5年」**を超えているかどうかで税率が倍近く変わります。
      • 長期(5年超): 約20%(所得税15%+住民税5%)
      • 短期(5年以下): 約39%(所得税30%+住民税9%)※バブルのような土地転がしを抑制するための特殊なルールです。

    3. 特殊な所得④一時所得:計算の最後に「半分」にする

    懸賞の当選金や生命保険の満期金などが該当します。「労務の対価ではない、たまたま入ってきたお金」という特殊性があります。

    • 50万円の特別控除: 利益からまず50万円を引けます(50万円までは無税)。
    • 2段階目の半分: 特別の計算として、算出した金額を**「1/2」にしてから**他の所得と合算(総合課税)します。
      • つまり、実質的には「利益の半分にしか税金がかからない」という特殊な計算順序になっています。

    まとめ:特殊な計算方法の覚え方

    所得特殊なルールキーワード
    山林所得5分5乗方式長い育成期間
    退職所得控除 + 1/2 + 分離老後の守り
    一時所得50万控除 + 1/2ラッキーの共有
    譲渡(土地建)所有5年の壁 + 分離投機の抑制

    4. 渋沢栄一的「所得分類」の捉え方

    渋沢栄一は「正しい道理に基づいた経済」、「物事の表面だけを見ず、その根源にある精神を読み取れ」と説きました。

    10種類の分類は、一見複雑で面倒なものに見えますが、それは**「一人一人の稼ぎ方の苦労を細かく見ようとする国の誠実さの表れ」**でもあります。

    「算盤を叩くときは、数字の裏にある努力を想像せよ」

    給与所得控除は「働く人のスーツ代」、退職所得控除は「長年の勤労への感謝」。そう捉えると、この10種類のパズルも、あなたの生活を守るための温かい仕組みに見えてくるはずです。

    • 退職所得が特殊なのは、「過去の努力への感謝」
    • 土地の譲渡が特殊なのは、「健全な不動産市場の維持(投機防止)」
    • 一時所得が特殊なのは、「偶発的な幸福への配慮」

    これらが独立したり特殊な計算をしたりするのは、算盤の数字をいじるためではなく、社会をより良く、公平にするための「論語」的な配慮が組み込まれているからなのです。


  • 所得税

    所得税は、個人が自分の意思で最もコントロールしやすい(=プランニングの余地がある)という意味で、タックスプランニングの主役です。

    所得税の計算は、**「6つのステップ」**を順番に登っていくイメージで理解するのがコツです。

    ステップ1:所得を10種類に分ける

    ステップ2:損益通算(赤字の相殺)

    ステップ3:所得控除(15種類)

    ステップ4:課税標準の計算(総合課税か分離課税か)

    ステップ5:税率を掛けて税額を出す

    ステップ6:税額控除(最後のご褒美)


    ステップ1:所得を10種類に分ける

    所得税は、お金の稼ぎ方によって計算ルールが異なります。まずは以下の10種に分類します。

    所得の種類内容覚え方・ポイント
    利子所得預貯金の利子など原則として20.315%の源泉分離課税(申告不要)。
    配当所得株の配当金など原則として総合課税だが、分離課税も選べる。
    不動産所得家賃収入など事業規模に関わらず「不動産所得」。
    事業所得農業、商工業など営業利益。青色申告の特典が受けられる。
    給与所得サラリーマンの給料年収 - 給与所得控除 で計算。
    退職所得退職金(収入-退職所得控除)× 1/2。税金が非常に安い。
    山林所得山林の伐採・譲渡5年超所有の山林。
    譲渡所得資産の売却益土地・建物か、それ以外(ゴルフ会員権等)かで計算が別。
    一時所得懸賞、保険の満期金労務の対価ではないもの。50万円の特別控除あり。
    雑所得公的年金、副業など他の9種に当たらないものすべて。

    ステップ2:損益通算(赤字の相殺)

    ある所得で赤字が出た場合、他の黒字の所得から差し引くことができます。何でも引けるわけではなく、**「不・事・山・譲(ふじさんじょう)」**と覚えます。

    • 動産所得
    • 業所得
    • 林所得
    • 渡所得(※一定の土地建物や株式等を除く)

    ステップ3:所得控除(15種類)

    課税される前に、個人の事情に合わせて所得から差し引くものです。

    • 人的控除: 基礎控除(48万)、配偶者(特別)控除、扶養控除など。
    • 物的控除: 社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、ふるさと納税(寄附金控除)医療費控除など。

    ステップ4:課税標準の計算(総合課税か分離課税か)

    • 総合課税: 全ての所得を合算して税率を掛ける。
    • 申告分離課税: 土地建物の譲渡や退職金など、他と混ぜずに独自の税率で計算する。

    ステップ5:税率を掛けて税額を出す

    所得税は、所得が高くなるほど税率が上がる**「超過累進税率」**を採用しています。

    • 5%から45%の7段階。
    • 計算式: 課税所得 × 税率 - 控除額(以前作成したG27の数式はこのステップです)。

    ステップ6:税額控除(最後のご褒美)

    算出された「税金そのもの」から直接差し引きます。節税効果が絶大です。

    • 住宅ローン控除: 住宅ローン残高の一定割合を税金から直接引く。
    • 配当控除: 配当所得を総合課税にした場合に適用。

    渋沢栄一的「FPの学び」

    渋沢栄一は「正しい道理(論語)に基づいた経済(算盤)」を大切にしました。所得税を学ぶことは、単なる節税テクニックを覚えることではありません。

    「なぜ一時所得には50万円の控除があるのか?」「なぜ退職金は税金が優遇されているのか?」といった、国の配慮や社会の仕組みを読み解く力こそが、FP3級の真髄です。

    試験対策のワンポイント

    • 医療費控除セルフメディケーション税制は**選択制(併用不可)**であること。
    • 配偶者控除を受けられる配偶者の合計所得金額は48万円以下であること。
    • 所得税の申告期限は翌年2月16日から3月15日まで。

  • 税金の種類

    税金は誰が課税するのかといった面から、国税と地方税に分かれる。

    納める方法で、税金を負担する人が直接納める直接税、税金を負担する人と納める人が異なる間接税に分かれる。

    計算する人で、自分が税額を計算して申告する申告納税方式、課税する側の国や地方公共団体が税額を計算して通知する付加課税方式に別れる。


    日本の税金の全リスト(約50種類)

    「国税か地方税か」「直接か間接か」「申告か賦課(役所が決めるか)か」の3つの軸を網羅しています。


    1. 国税(国に納める税金:25種)

    税金名直接/間接納税方式対象・概要
    所得税直接申告個人の1年間の所得。
    復興特別所得税直接申告所得税額の2.1%(2037年まで)。
    法人税直接申告会社の各事業年度の所得。
    地方法人税直接申告法人税額を課税標準とする国税。
    相続税直接申告遺産を引き継いだ時にかかる。
    贈与税直接申告個人から財産をもらった時にかかる。
    消費税間接申告買い物やサービスの利用。
    酒税間接申告アルコール飲料の製造・出荷。
    たばこ税間接申告たばこの製造・出荷。
    揮発油税間接申告ガソリン(主に国産)。
    地方揮発油税間接申告ガソリン(地方道路財源)。
    石油ガス税間接申告LPガス。
    石油石炭税間接申告原油、石炭等の輸入・引取り。
    航空機燃料税間接申告航空機の燃料積み込み。
    電源開発促進税間接申告電気の販売量(電気代に含まれる)。
    関税間接申告海外からの輸入品。
    とん税間接申告外国貿易船の入港(純トン数)。
    特別とん税間接申告同上(地方への譲与用)。
    登録免許税直接申告不動産・会社登記や免許取得。
    印紙税直接申告契約書や領収書の作成。
    国際観光旅客税間接申告日本からの出国(1,000円)。
    森林環境税直接賦課1人年額1,000円(住民税と併収)。
    延滞税直接賦課納税が遅れた時の利息分。
    利子税直接申告延納が認められた場合の利息。
    加算税直接賦課過少申告や無申告時のペナルティ。

    2. 地方税(都道府県・市区町村:25種)

    都道府県税

    税金名直接/間接納税方式対象・概要
    個人都道府県民税直接賦課住民税の一部。所得割+均等割。
    法人都道府県民税直接申告法人の事業所がある都道府県に納める。
    事業税(個人・法人)直接賦課/申告事業を行うこと自体にかかる。
    地方消費税間接申告消費税10%のうちの2.2%分。
    不動産取得税直接賦課不動産を購入・贈与された時。
    自動車税(種別割)直接賦課毎年4月1日時点の所有者。
    自動車税(環境性能割)直接賦課車の購入時に燃費に応じて。
    軽油引取税間接申告ディーゼル燃料の引き取り。
    ゴルフ場利用税間接申告ゴルフ場の利用(1日あたり)。
    都道府県たばこ税間接申告卸売業者が納付。
    鉱区税直接賦課鉱業権の所有。
    狩猟税直接申告狩猟者の登録。
    宿泊税間接申告特定の自治体(東京・大阪等)での宿泊。

    市区町村税

    税金名直接/間接納税方式対象・概要
    個人市町村民税直接賦課住民税のメイン。大田区などへ。
    法人市町村民税直接申告法人の事業所がある市区町村へ。
    固定資産税直接賦課土地、建物、償却資産の所有。
    都市計画税直接賦課市街化区域内の不動産所有。
    軽自動車税(種別割)直接賦課軽自動車、バイク等の所有。
    市町村たばこ税間接申告地元のたばこ販売に対して。
    鉱産税直接申告鉱物の採掘(価格に対して)。
    特別土地保有税直接賦課大規模土地(現在は新規課税停止が多い)。
    入湯税間接申告温泉・銭湯の利用(通常150円)。
    事業所税直接申告大都市での事業所床面積や給与総額。
    水利地益税直接賦課水利事業等の受益者(極めて稀)。
    共同施設税直接賦課共同施設からの受益者(極めて稀)。

    3. 渋沢栄一的「税」の俯瞰

    渋沢栄一は、税金の多さに不満を持つ者に対し、「国家という器があって初めて、我々は安心して商売ができるのだ」と諭しました。

    しかし、この50種類に及ぶ税のリストを見て驚くべきは、その「網の目の細かさ」です。

    ガソリンを入れれば「揮発油税」、お酒を飲めば「酒税」、契約を結べば「印紙税」、そして稼げば「所得税」。

    算盤の極意:

    渋沢が重んじたのは「誠実」ですが、同時に「無知による損失」も戒めました。このリストを眺め、自分が「いつ、どこで、どのボタン(税)を押しているのか」を自覚すること。それが、搾取される側から、社会を構成する側に回るための**「知識という名の防具」**になります。


    参考リンク

    https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/a01.htm

  • サラリーマンの歌②

    植木等さんをはじめとする昭和の「サラリーマン・ソング」は、現代の私たちが聴いてもハッとするような、鋭い社会風刺と強烈なエネルギーに満ちています。


    1. スーダラ節(植木等 / ハナ肇とクレイジーキャッツ)

    1961年(昭和36年)に発表された、昭和サラリーマン・ソングの金字塔です。

    • フレーズ: 「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」「分かっちゃいるけどやめられない」
    • 概要: 戦後の復興を終え、高度経済成長に突入する直前の日本に「そんなに肩肘張らなくてもいいじゃないか」という解放感をもたらしました。作詞の青島幸雄は、真面目に働くことへの皮肉と、それでも人間らしく生きてしまう悲哀をこの一曲に込めました。

    2. 無責任一代男(植木等 / ハナ肇とクレイジーキャッツ)

    1962年(昭和37年)の映画『ニッポン無責任時代』の主題歌です。

    • フレーズ: 「コツコツやる奴はご苦労さん」「俺はこの世で一番 無責任と言われた男」
    • 概要: 組織の中で「出世」や「責任」に縛られることを笑い飛ばし、要領よく世渡りする男を描いています。当時の「モーレツ社員」たちにとって、この曲は最高のストレス解消であり、ある種のファンタジーでもありました。

    3. だまって俺についてこい(植木等 / ハナ肇とクレイジーキャッツ)

    1964年(昭和39年)、東京オリンピックの年の曲です。

    • フレーズ: 「銭のないやつぁ俺んとこへこい」「そのうちなんとかなるだろう」
    • 概要: 根拠のない自信と圧倒的な明るさ。サラリーマンが抱える金、女、仕事の悩みをすべて「なんとかなる」の一言で吹き飛ばします。この「なんとかなる」という言葉は、戦後日本を支えた魔法の合言葉のようでもありました。

    4. 旅人よ(加山雄三)

    1966年(昭和41年)の曲。サラリーマンを直接歌ったわけではありませんが、当時の多くのサラリーマンが自らを投影しました。

    • 概要: 終わりのない「日常」という旅を続ける男たちの哀愁を、爽やかなメロディに乗せて歌っています。スーツにネクタイ姿で、心のどこかで自由を夢見る当時の若手社員たちに熱狂的に支持されました。

    5. 黒の舟唄(野坂昭如)

    1971年(昭和46年)の曲。植木等さんの「陽」とは対極にある、サラリーマンの「陰」の代表格です。

    • フレーズ: 「男は誰もが 淋しいみなしごさ」
    • 概要: 組織の歯車として、あるいは一人の男として、逃れられない孤独や虚しさを歌っています。酒場でクダを巻くサラリーマンの横顔が目に浮かぶような、深みのある一曲です。

    昭和の歌が教えてくれること

    植木等さんの歌は一見「不真面目」に見えますが、その裏には**「組織に魂を売りすぎるな」「個人の心まで会社に預けるな」**という、個人と社会(会社)の距離感を保つための知恵が詰まっています。

  • サラリーマンの歌①

    日本のサラリーマン文化は、高度経済成長期の「モーレツ社員」から、バブル期の「戦うビジネスマン」、そして現代の「ワークライフバランス」への変化まで、その時代の空気感を反映した名曲がたくさんあります。


    1. 勇気のしるし 〜リゲインのテーマ〜(牛若丸三郎太)

    バブル時代のサラリーマンを象徴する、あまりにも有名なCMソングです。

    • フレーズ: 「24時間戦えますか。ビジネスマン!ビジネスマン!ジャパニーズ・ビジネスマン!」
    • 背景: 当時は、がむしゃらに働くことが美徳であり、社会の熱量そのものでした。現代では「無理!」と言いたくなる歌詞ですが、当時の**「自分が世界を回している」という自負と高揚感**が詰まっています。

    2. 月曜はお休み(忌野清志郎 / RCサクセション)

    サラリーマンの悲哀を、清志郎らしいシニカルな視点で歌った名曲です。

    • フレーズ: 「満員電車にゆられて 会社へ行くのはもういやだ」
    • 背景: 組織の中で自分を押し殺して働く虚無感を、ロックの魂で表現しています。月曜日が来るのが憂鬱な、すべての働く人へのレクイエムのような曲です。

    3. チキンライス(浜田雅功と槇原敬之)

    直接的な会社員の歌ではありませんが、**「家族のために働くお父さん」**の背中を感じさせる一曲です。

    • 内容: 松本人志が作詞。子供の頃に高いものを遠慮してチキンライスを頼んだ記憶を辿りながら、大人になって「自分でお金を稼ぐこと」の重みと、親への感謝が描かれています。

    4. 拝啓、ジョン・レノン(真心ブラザーズ)

    サラリーマンとしての「日常」と、理想とのギャップを歌っています。

    • フレーズ: 「スーツを着込んで 満員電車 揺られて揺られて どこまでも」
    • 背景: かつて夢を見ていた若者が、ネクタイを締めて現実を生きる姿を、ジョン・レノンへの手紙という形で軽快に、かつ切なく歌い上げています。

    5. 働く男(ユニコーン)

    奥田民生が描く、等身大で少しダルそうな、でも必死に働く男の歌です。

    • フレーズ: 「愛のために働くのさ」「昼休みは彼女に電話」
    • 背景: 「国のため」といった大げさな理由ではなく、**「目の前の生活や愛する人のため」**に汗を流す、現代に通じるリアルな勤労観が表現されています。

    番外編:現代の感性

    • 『おとなの掟』 (Doughnuts Hole): ドラマ『カルテット』主題歌。「白黒つけない」「グレーで生きる」といった、組織や社会で生き抜く大人の処世術と苦悩が美しく描かれています。
    • 『Progress』 (kōkua): NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』の主題歌。「あと一歩だけ、前に進もう」という歌詞は、多くのビジネスパーソンの支えになっています。